午前中は、小児科。C先生の部屋で今後の予定について話をしていたら、例のAAPの小児科医、助産師、通訳が入ってきた。なぜか皆、術衣を着ている。私が話をしているのに、なんの断りもなく割り込んできて、ダンボール箱をひとつ置いた。寄付するのだという。C先生と中をのぞくと、小児用のAMBUバッグ、気管挿管チューブ、パルスオキシメーターのプローブが入っていた。もちろんC先生は、感謝の言葉を述べていたが、実のところ、それらはこの病棟では役に立たないだろう。AMBUバッグはすでにあるし、気管挿管チューブが不足する事態などない。パルスオキシメーターは確かに使用不能なものが多いが、それは本体の問題である。プローブだけ沢山あっても仕方がない。おまけにその年配の小児科医は、部長であるC先生の椅子に座って、そのパソコンをいじり始め、術衣に迷彩パンツという妙ないでたちの通訳は、パルスオキシメーターで遊び始めた。明らかにC先生の表情は曇っていた。彼らは、明日、ハノイに発つらしい。別に彼らとは何の利害関係もないのだが、いまさらのように、何か言うべきだったという気がする。

 ちなみに連中が何ものかがわかった。http://www.projectvietnam.net/index.html

 午後は、放射線科で少し話をした後、オフィスへ。昨日、Gさんにベトナム航空にチケットを手配してもらった際、クレジットカードを使うと、手数料を総額の2.75%取られると言われた。しかし、ATMで現金をおろすと、それはそれで2,000,000VSD毎に20,000VSDも手数料を取られる。どうしたものかと思案していたら、オフィスのHさんが、クレジットカードの手数料など払わなくていい、と言って、ベトナム航空のオフィスに電話してくれた。なぜ、衛生局の役人が、航空機のチケット代に口出しできるのか、その権力構造がよくわからないが、とりあえずその2.75%は払わなくてよくなった。Hさんには感謝しつつ、Gさんのバイクに乗って、ベトナム航空へ。無事にチケットを入手。