2007-01-01から1年間の記事一覧

大晦日もさしせまり、いよいよ年の瀬といいたいところだが、まったくその気配がない。それもそのはずで、ベトナムはテト(旧正月)こそが由緒正しい年始だからである。確かに1月1日は祝日だが、病院にせよ衛生局にせよ、12月31日も1月2日も通常業務で、職場…

柄谷行人を読む(1):準備

本草稿では、これからしばらくの間、柄谷行人とジャン=ポール・サルトルの著作を読んでゆきます。ここでは、個々の著作で展開されている議論を丹念に追うとともに、彼らの議論をひとつの一貫した視点のもとに整理しなおす作業を行う予定です。草稿という性…

はじめに

前回、予告したように、これから数ヶ月にわたって、「トランスクリティークとポストモダン」と題する論稿の草稿を書き進め、公開してゆきます。内容は、すでに示した概要の通りで、柄谷行人とジャン=ポール・サルトルの議論を検討するものです。この草稿で…

ハノイからDr.YとNIHEのHが来る。夕食は副局長とラッカインで焼肉。 月曜日に、デング出血熱・デングショック症候群(DHF/DSS)で人工呼吸管理となった男児は改善傾向となり、呼吸器から離脱。

10月に「沖縄」が消滅し、ニャチャン唯一となった日本人経営居酒屋兼民宿の「御父参」だが、移転を余儀なくされ、一時閉鎖に追い込まれたようだ。

FRANCE24でのロニー・ブローマンのインタビュー(英語)。短時間だが、国境なき医師団(MSF)の歴史と理念を紹介する無難な内容となっている。 国境と人道援助

朝6時発の飛行機でニャチャンへ。タクシーで市街地に入ると、風景が変わっている。なんと全員がヘルメットをかぶってバイクに乗っているのである。すっかり忘れていたのだが、ベトナム全土におけるヘルメットの完全義務化が今日からだった。半年前からの移行…

朝6時半に起き、バスでインチョン空港へ。今回は、ほとんど市内を歩く暇がなかった。特に、コリアナホテルのすぐ近くにある教保文庫には行きたかったのだが、残念である。 昼過ぎ、ノイバイ空港に到着。相変わらず曇っている。私は、晴れ渡ったハノイを経験…

ロッテホテルで開催されているThe First Symposium on Pneumococcal Vaccination in the Asia-Pacific Regionにオブザーバーとして参加。参加しろと言われたから、何の心構えもなく顔を出したのだが、IVIとpneumoADIPが主催し、WHO/WPRO、CDC、GAVIの関係者…

入国に1時間半。バスでコリアナホテルへ。先に大韓航空で到着していたDr.Yと合流し、ホテルの近くの食堂で昼食。その後、地下鉄とバスで国際ワクチン研究所(IVI)へ。3時間の会議後、IVI内を見学。明日のシンポジウムに参加するジャーナリストを紹介される。…

会議のため、今日からソウルへ。18時前にハノイ・ノイバイ空港に到着。夜中のソウル便まで、7時間も待たなくてはならない。ターミナルビル4階の喫茶店で、書類作製しつつ時間をつぶす。ベトナムは、サイゴンのタンソンニャット空港もニャチャンのカムラン空…

あさってから韓国出張なのだが、上着がない。今は雨季も終わり、heat adaptation(暑熱馴化)をきたした地元の人たちは、寒くて上着なしではいられないようだが、気温は常時25℃以上あるので、私には上着どころか長袖の服すら必要がない(それでも去年に比べ…

アブストラクト

仮タイトル:トランスクリティークとポストモダン全体の要旨:柄谷行人の批評が到達した倫理(トランスクリティーク)が、かつてサルトルが予告したそれであることを明らかにする。そしてこの倫理が、ポストモダン化する現実において、思想にローカルかグロ…

先々月、私は、東浩紀氏と北田暁大氏が創刊する『思想地図』という新雑誌の論文公募に応募した。昨日、通知の手紙が届き、結果は不採用であった*1。 私の提出したアブストラクトは、東氏の課題(「日本語で思考することの意味を問う」)に対するもので、「ト…

チャンセリーホテルの前の公園で子供と遊んだ後、近くで昼食。その後、タクシーでタンソンニャット空港へ。タンソンニャット空港は、日本のODAで建設された新国際線ターミナルビルがオープンしており、旧国際線ターミナルが国内線用になっている。先週、到着…

Saigon Towerで買い物をした後、近くの中華料理屋で昼食。duduをチェックアウトし、チャンセリーホテルに移動する。

朝、7時45分発の飛行機でサイゴンへ。本来は、昨日の午後に列車(5star train)で移動する予定だったが、ニャチャン駅に着くと、何の予告もなく出発時刻が午前11時に変更されていた。そこで、急遽、飛行機での移動となった次第。 空港からタクシーで、レタント…

雨季に入り、雨の日が続く。昨晩はWHOベトナムのDr.Tと夕食。ベトナムでのEPIの現状、artemisinin低感受性マラリアの話など。 Resistance to artemisinin derivatives along the Thai–Cambodian border 病棟は比較的落ち着いているが、相変わらず抗生剤の過…

昨日の熱帯熱マラリアの子は元気になってきた。ニャチャン市内でマラリア患者が出ることはまずないが、同じカンホア県でも山間部からは時々入院してくる。 なおベトナムでは、他の東南アジア諸国同様、市中薬局で処方箋なしにほぼどんな薬でも購入できる。抗…

週末からハノイに出張していたGが戻ってきた。生れてはじめての飛行機、ハノイは相当楽しかったようだ。 小児科に熱帯熱マラリアの3歳児が入院。治療はArtesunate単剤で開始されている。WHOの推奨に従うならACTs(artemisinin-based combination therapies)…

今日も朝から天気が悪い。ヴィンパール・ランドへ行く。ケーブルカー往復と昼食のセットで、ひとり200,000VND。ヴィンパール・ホテルの日帰りコース(船で往復、昼食ビュッフェ、プールとビーチの利用可)50USDよりはましだが、それでも高い。しばらく来ない…

自転車で帰宅途中にスコールに見舞われる。このところ連日のように夕方になると雨がふるが、今日はひときわ強く、家の前の通りは一瞬のうちにひざ上まで水没してしまった。近所に雷が落ちたようだ。夜はNIHE、国際ワクチン研究所のスタッフ、カンホア病院小…

午後便でニャチャンへ戻る。夜はゲストとチュクリン2で夕食。

会議のためハノイへ。宿泊は、またしてもASIAホテル。ヌイマートで日本食材の買出し。

これまで、私は繰り返し萱野稔人の国家論を論じてきた(「国家・国境・領土」について)。いずれも批判的な内容だが、決してその議論そのものを否定したかったわけではない。くだらないと思うなら、はじめからとりあげたりはしないだろう。ただ、そこで展開さ…

(3)

続いて『方法の問題』第3章。要約 人間が歴史をつくる。このとき人間には先行する現実の諸条件があるが、それを乗り越える。これが投企であり実践である。個人は自己を客観化し、与えられた条件を可能性に向かって乗り越え、実現することで歴史に貢献する。…

(2)

今日は『方法の問題』第2章。 要約 現在のマルクス主義は観念論的で、現実の人間を見失っている。マルクス主義は、個人の経験を分析する精神分析学、生産関係と政治構造を分析する社会学を取り入れる必要がある。 人間の間には人間と現実的な諸関係しかない…

(1)

サルトルの『弁証法的理性批判』を読んでいく。要約は要点を私の言葉でまとめ、内容について最低限のコメントを付すのみとする。今日は『方法の問題:弁証法的理性批判序説』(平井啓之訳、人文書院)の第1章(−p47)。 要約 哲学は、ある時代の知の全体化であ…

LSHTMのProf.R、Oさん、わたしの家族とで、タップバーの泥温泉へ。昼はセイリング・クラブ。Dr.Lはハノイへ。

Khanh Hoa Health Service Centerで、朝から研究者会議。長崎とのSkype会議だったのだが、音声、画像とも不良。