innhatrang2007-10-05

 昨日の熱帯熱マラリアの子は元気になってきた。ニャチャン市内でマラリア患者が出ることはまずないが、同じカンホア県でも山間部からは時々入院してくる。
 なおベトナムでは、他の東南アジア諸国同様、市中薬局で処方箋なしにほぼどんな薬でも購入できる。抗マラリア薬も例外ではないが、他の商品同様、偽物も数多く出回っている。特に偽Artesunateについてのスキャンダルは有名である。
 ベトナムカンボジアラオスビルマ、タイの市中薬局で売っている「Artesunate」を調査したところ、2000年の調査では38%はまったくartesunateを含有しておらず(Lancet 2001;357:1948-1950)、これが2003年には53%まで上昇していた(Trop Med Int Health 2004;12:1241–1246)。この問題は"Murder by medicine"と題してNatureでもとりあげられている(Nature 2005;434:132-136)。それ以後、ベトナム政府も市場に出回る薬品の品質管理を強化しているという話だが、具体的にどのような政策をとっているのかよくわからない。
 試みにマキシマークの向かいの薬局でArtesunateを買ってみる。Mekopharというサイゴンにある製薬会社の製品で、一錠1200VNDだった。これは、おそらく、本物である。