雨季に入り、雨の日が続く。昨晩はWHOベトナムのDr.Tと夕食。ベトナムでのEPIの現状、artemisinin低感受性マラリアの話など。

 Resistance to artemisinin derivatives along the Thai–Cambodian border

 病棟は比較的落ち着いているが、相変わらず抗生剤の過剰使用が問題。Dr.TH担当の1歳男児。肺炎で入院しCTRXを開始。改善傾向にあったが、1週間以上使い続けていたところ、突然、発熱と下痢が出現。入院時の血液培養からStaphylococcus epidermidisが同定されていたのでsepsisと考え、その感受性の結果をみてCTRXをCiprofloxacinに変更したところ、翌日から解熱したという。むろんsepsisなどではなく抗生剤関連下痢症(antibiotic-associated diarrhea)で、CTRXを中止するだけでよかったと思われるが、それ以前にセフェム系抗生剤を湯水のごとく使う傾向が問題である。改善を試みはするのだが、現在の私のポジションでは限界がある。