「国家・国境・領土」について

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再び、萱野稔人をとりあげよう。以前も指摘したが、「交差する領域〜<政事>の思考〜」における萱野の一連の議論には、いくつかの原理的な問題がある。それは次の3つにまとめることができる。すなわち、1.暴力の独占と国境の関係が明らかでないこと、2.独占…

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先日、萱野稔人の国家論において、国境という概念が十分に理論化されていないことを指摘した(「国家・国境・領土」について)。実際、萱野の理論では、国家の構成員が移動しても国境がなくならないことの理由を説明することはできない。いっけん、高度な整…

萱野稔人が、以下のサイトで、「国家・国境・領土」と題して、グローバリゼーションと国境について論じている。国家・国境・領土 国家・国境・領土2 国家・国境・領土3 まだ議論は続くのであろうから、これだけで萱野の議論のすべてを評価するつもりはない…