『差異と反復』を読む

今回は、序論の総括としたい。まずは、序論全体の要約から。 序論の要約: 反復と一般性は、3つの視点から区別することができる。 ①行動の視点:一般性は、項の交換可能性ないし置換可能性によって定義されるが、反復は、項の交換不能性ないし置換不可能性に…

ようやく今回で序論が終わる。p53-p55まで。概念的差異と概念なき差異 要約: 内在的な概念的差異と、外在的な空間的差異に先立って、内的差異が存在する。内的な連続的反復によって、内在的諸差異と外在的諸差異は調和する。しかし、差異の概念(《理念(イ…

結局、序論を読み終わる前に一時帰国となってしまった。まる一冊持って帰るのも重いので、カンホア県衛生局の向かいのコピー屋でp50-61までをコピーして持ってきた。A4サイズ6枚で3,000VSD。しかし、帰国してからも忙しく、今日まで読む暇なし。 反復におけ…

なんだか、またあわただしくなってきた。長崎に戻るまでに序論を読み終わることができるだろうか。 今日は、『差異と反復』p44-p50。2つの反復――概念の同一性と否定的条件による反復、差異による、そして《理念》における過剰による反復(自然的諸概念と名目…

先週の会議でいそがしく、少々間があいてしまったが、引き続き、ジル・ドゥルーズ『差異と反復』を読んでいく。今日はp39-p44。 反復は概念の同一性によっては説明されず、否定的でしかない条件によっても説明されないということ 要約: 表象=再現前化におけ…

このところ、まとめて本を読む時間がない。別に読まなくてはいけないわけではないので、暇をみつけて、少しずつ読んでいく。今日は、p34-p39。反復と一般性――概念の視点からする第3の区別 要約: 表象=再現前化は、概念と対象の関係として、権利上、実現さ…

今日は、p25-p33まで。キルケゴール、ニーチェ、ペギーによる、反復の哲学のプログラム 要約: キルケゴールとニーチェは、すでに反復を一般性に対置していた。真の運動、演劇と表象=再現前化 要約: ヘーゲルは、表象=再現前化にとどまっていた。キルケゴ…

昨夜、リビングのマットレスの上で『差異と反復』を読み、そのまま置きっぱなしにしていたら、娘が表紙カバーをぐちゃぐちゃにしてしまった。かじられなかっただけましである。日本語訳の小見出しごとに要約していく。要約は徹底して哲学的におこなう。「序…

予定通り、ジル・ドゥルーズの『差異と反復』(財津理訳)を読んでいこうと思う。さしあたって、論旨を要約しながら、その内容を検討するというスタイルで読んでいくことにする。今日は、p13-p17の「はじめに」。 本書で論じられる主題は、明らかに、時代の…